三重県のシャープ三重工場で働いていた外国人労働者などが、15日付けで人材派遣会社から解雇され、地元のハローワークで失業給付や仕事を探す手続きを行いました。
シャープ三重工場で製造している液晶ディスプレーの受注が減少した影響などで、工場で働いていた派遣労働者は、人材派遣会社から15日付けで解雇されました。
工場がある多気町を管轄するハローワーク松阪によりますと、解雇されたのはフィリピン国籍の76人を含め、93人に上るということです。
このうち50人余りが16日午後、ハローワーク松阪を訪れ、職員の説明を通訳を介して聞きながら、失業給付を受ける手続きや、仕事を探す求職の申し込みを行いました。
手続きなどを終えたガルシア・ラケルさん(45)は「同居している4人のうち3人が失業しました。新型コロナウイルスの影響で仕事が少なく、アパートの家賃や光熱費、食費もかかるので、この先、不安です」と話していました。
ハローワーク松阪では、今月20日に外国人を対象に、雇用保険制度や失業給付の説明会を開くほか、外国人の雇用に積極的な企業の面接会などを開くことにしています。
草野貴伸所長は「これだけの集団の解雇は管内では初めてです。解雇された人たちが、一日も早く再就職できるよう、職員一同で対応に当たりたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB