中国やロシアなどのBRICS、新興5か国の首脳会議が開かれ、中ロ両国は各国と協力して新型コロナウイルスのワクチンの開発、生産、供給を進めていく方針を示しました。両国としてはワクチンをめぐる各国との関係を強化し、国際的な主導権を握りたいねらいもあるとみられます。
中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカのBRICS、新興5か国の首脳会議は17日、オンラインで開かれました。
このなかで議長国のロシアのプーチン大統領はすでに2種類の新型コロナウイルスのワクチンを承認し、3種類目の開発を進めているとしたうえで、「われわれはインドやブラジルとワクチンの臨床試験を実施する。中国やインドの製薬会社とは第3国のためのワクチンの生産拠点を開設する協定も締結している」と述べ、各国と協力してワクチンの開発や生産を進める考えを示しました。
また、習近平国家主席は中国が参加する一方、アメリカは参加していないワクチンの公平分配を目指す国際的な協力体制に言及し、「この基盤を活用し特に発展途上国に優先的にワクチンを共有していく。BRICS各国にも積極的に提供する用意がある」として、ワクチンの各国への供給に積極的に取り組む姿勢をアピールしました。
中ロ両国としてはワクチンをめぐる各国との関係を強化し、アメリカに対抗して国際的な主導権を握りたいねらいもあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB