アメリカのトランプ大統領がソーシャルメディアによる検閲を主張して非難するなか、与党・共和党の議員は議会の公聴会でツイッターのトップを追及しましたが、ツイッター側は選挙に関する誤った情報の拡散を防ぐ責任を強調して、特定の意見を検閲する意図はないという姿勢を示しました。
トランプ大統領や共和党の一部の議員は大統領選挙をめぐり、大手ソーシャルメディアが保守派の意見を検閲していると主張して非難を強めていて、共和党主導の議会上院の司法委員会は17日、ツイッターのドーシーCEOとフェイスブックのザッカーバーグCEOを呼んで公聴会を開きました。
このなかで共和党の議員は両社が選挙を前にした先月、民主党のバイデン前副大統領をめぐる疑惑を取り上げた新聞記事に関する投稿を規制したと批判しました。
これに対しドーシー氏はハッキングで入手された情報の拡散を防ぐ規定に基づいて規制したものの「誤りがあったため修正した」として解除したと釈明しました。一方で「選挙に関する誤った情報が拡散する危険を防ぐためラベルをつけており、これは社会から求められていることだ」と主張し、誤った情報の拡散を防ぐ責任を強調して、特定の意見を検閲する意図はないという姿勢を示しました。さらにドーシー氏はこの方針のもと投開票日前後の2週間で30万件以上のツイートにラベルを表示したと明らかにしました。
また、ザッカーバーグ氏はソーシャルメディアが投稿にラベルを貼るなどの措置を取っていることを巡り、「アメリカ社会の分断があまりに進んでいるため容易ではないが、透明性のある手順を踏んで対処することが唯一の道だ」と述べました。
-- NHK NEWS WEB