3月16日の地震で、東北新幹線は宮城県内で列車が脱線し、レールのゆがみや架線の切断など合わせて1000か所の被害が確認され、現在も郡山駅と一ノ関駅の間が不通となっています。
現場では、脱線した16両の車両をレールに戻す作業が行われていて、23日までに5両の作業が完了しました。
列車を移動させられるようになるまで10日ほどかかる見通しです。
国の運輸安全委員会は、列車が停車した付近のレールに傷が集中している一方、その手前には痕跡が見られないことから、脱線は停止する直前か停止直後に起きたとみられるとしています。
今後、地震の揺れが列車にどのように作用してほぼすべての車両がレールから外れる異例の事故につながったか、原因を明らかにすることにしています。
また、車両やレールには、万が一、脱線が起きても列車が転倒するなどの大きな被害を防ぐための装置が設置されていて、今回の事故では一定程度、装置が機能したとみられる一方、車両が上りの線路側に大きく外れている箇所も見られ、JRが安全対策を検証することにしています。
JR東日本は、不通となっている区間の復旧作業を進め、4月20日前後の全線での運転再開を目指しています。