アメリカのスポーツブランド「ウイルソン」のテニスラケットをめぐって、公正取引委員会は、東京の販売代理店とメーカーが業者に圧力をかけて並行輸入品の取り引きを妨げたケースがあったと発表しました。代理店とメーカーは再発防止の計画を公正取引委員会に提出しました。
ウイルソンの国内総販売代理店で東京 新宿区にある「アメアスポーツジャパン」は、ウイルソンのテニスラケットを別のルートで安く販売する並行輸入業者と取り引きしないよう輸入元に圧力をかけたなどとして、おととし9月、独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会の立ち入り検査を受けました。
この問題で、公正取引委員会は25日に記者会見し、アメアスポーツジャパンが、アメリカにある親会社で商品を製造する「ウイルソン・スポーティング・グッズ・カンパニー」を通じて圧力をかけ、並行輸入品の取り引きを妨げたケースがあったと発表しました。
2社は問題となった行為を取りやめ、定期的な監査を行うなど再発を防止する改善策を盛り込んだ「確約計画」を提出し、公正取引委員会はこの計画を25日、認定しました。
並行輸入品は、代理店を通さずに海外で流通する正規品を輸入するため価格競争を促す効果があり、公正取引委員会は今回の問題は適正な競争を妨げたとして調べていました。
アメアスポーツジャパンは「計画を確実に履行して参ります」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB