震度6強を観測した地震により東北新幹線が脱線した事故で、列車が揺れを検知した当時、時速およそ150キロで走行していて、運転士がJR東日本の聴き取りに対し「停車後に突き上げるような強い揺れを感じた」などと話していることが分かりました。
今月16日の地震で列車が脱線した東北新幹線は、福島県の郡山駅と岩手県の一ノ関駅の間が現在も不通となっていて、脱線した16両の車両をレールに戻す作業が続けられています。
列車は停止する直前か、停止直後に脱線したとみられていますが、JR東日本によりますと、運転士は会社の聴き取りに対し「最寄りの駅に向けて減速している途中に停電し、非常ブレーキがかかった。走行中にはあまり揺れはなかったが、停車後に突き上げるような強い揺れを感じた」と話しているということです。
また、走行記録を解析したところ地震の揺れを検知して非常ブレーキが作動した当時、列車は時速およそ150キロで走行していたということです。
脱線した幅は、最大でおよそ1メートルで、68基ある車軸のうち10基は大きな被害を防ぐための装置が機能せず、外れた車輪が想定内の範囲にとどまらず大幅にずれていたということです。
さらに、新たに乗客1人がけがをしていたことも分かり、今回の事故のけが人は合わせて4人となりました。
けがの程度は軽いということです。
JR東日本は、来月20日前後の全線での運転再開を目指し、復旧作業を急いでいます。
-- NHK NEWS WEB