ロシアの複数のメディアは、ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始してから初めてウクライナのゼレンスキー大統領へのインタビューを行い、27日、その内容を明らかにしました。
インタビューを行ったのは、ロシアの独立系メディアの「メドゥーサ」や「ドーシチ」、それに大手新聞社の「コメルサント」などのジャーナリスト4人で、オンライン形式でロシア語で行われました。
このうち「メドゥーサ」は動画でも掲載し、この中でゼレンスキー大統領は、ロシアによる軍事侵攻が続く現状を明らかにするとともに、あらゆる面で破壊的な影響を及ぼしていると改めてロシアを非難しています。
インタビューが掲載された直後、ロシアの通信当局は声明を発表し「ロシアメディアはインタビューの公開を控えるよう警告する。取材したメディアについては責任の所在を確認する」として、ロシアメディアはインタビューの内容を引用も含めて発信しないよう警告しました。
さらに、検察当局も声明で「膨大な量の反ロシアのプロパガンダと、うその情報が定期的に投稿されている」としたうえで、インタビュー内容を掲載したメディアに対して捜査を開始することも辞さない構えを示しました。
プーチン政権は国内外で拡大する反戦の声に神経をとがらせていて、ゼレンスキー大統領自身が明らかにする人道危機などの現状がロシアメディアを通じて国内に広がることを強く警戒しているものとみられます。
-- NHK NEWS WEB