バルト3国のリトアニアは、ウクライナへのロシアの軍事侵攻を受けて、今月2日にロシアからの天然ガスの輸入を完全に停止したと発表しました。
リトアニアのエネルギー省は声明で、エネルギーの自給の歴史的な転換点になるとしたうえで「ロシア最大の政府系ガス会社『ガスプロム』から供給を受けるEU=ヨーロッパ連合の加盟国のなかで、初めてロシアからの自立を果たした」と意義を強調しました。
リトアニアのナウセーダ大統領もツイッターで「今月からリトアニアにロシア産ガスは存在しない。私たちができるなら、ヨーロッパのほかの国々もできる」と投稿し、ほかのEU加盟国にもロシアからのガスの輸入をやめるよう呼びかけました。
リトアニアはロシアの飛び地カリーニングラードと国境を接するなど今回のウクライナ侵攻に危機感を強めていて、今後の需要はLNG=液化天然ガスで満たしていくとしています。
EUはエネルギーのロシア依存から脱却しようと、先月アメリカ政府との間で共同声明を発表し追加供給を受けることを目指すと明らかにするなど、調達先の多角化を図っています。
-- NHK NEWS WEB