大手電機メーカー、パナソニックの持ち株会社化に伴って4月、設立された企業向けのシステムを提供する新会社は、去年買収したアメリカのソフトウエア会社とともに、物流などサプライチェーンの分野で市場の開拓を加速させる方針を示しました。
パナソニックは今月1日から「パナソニックホールディングス」を持ち株会社として、傘下に家電や電池などの8つの会社が入る形となりました。
このうち、持ち株会社化に伴い新たに設立された企業向けのシステムを提供する「パナソニック コネクト」の樋口泰行社長が4日、都内で記者会見しました。
この会社は、去年、パナソニックがおよそ7700億円で買収したアメリカのソフトウエア会社「ブルーヨンダー」を傘下に持ち、パナソニックが持つ顔認証やセンサーなどの技術を活用し、工場や物流などサプライチェーンの分野で効率化に向けたシステムなどを提供することにしています。
会見で樋口社長は、2024年度の売り上げを2020年度の1.4倍の1兆1700億円とする目標を明らかにし「ブルーヨンダーのクラウドに当社のテクノロジーを組み合わせることで、ビジネス拡大を目指したい」と述べました。
パナソニックとしては、サプライチェーンの分野で市場の開拓を加速させ、収益の柱に育てたい考えで、巨額買収をグループの成長につなげられるか手腕が問われています。
-- NHK NEWS WEB