サッカーJFLの鈴鹿ポイントゲッターズの元役員がおととし11月に行われたリーグ最終戦で、選手に対して意図的に負けるよう指示したなどとして日本サッカー協会はこの試合を没収にしたうえで、クラブに対し罰金500万円などの処分を科しました。
問題になったのはおととし11月29日にポイントゲッターズとソニー仙台が対戦したJFLのリーグ最終戦で、この試合の結果しだいでほかの3チームにJ3昇格の可能性がある状況でした。
これについて日本サッカー協会やJFLは結果に影響を及ぼす不正があった疑いがあるとして事実関係を調べていました。
調査の結果、試合前日に行われたミーティングでクラブの元役員が選手に対して「同じ地域にあるほかのチームに昇格されないように負けてほしい」と要求したほか「わざと失点するように反則をしてペナルティーキックを与える」などと試合に出場する数人に対して、具体的な指示もしたことがわかったということです。
このような要求に対して選手が反発したためクラブ側は撤回し、「正々堂々と戦う」という誓約書を交わして試合に臨んだということです。
この試合でポイントゲッターズは0対1で敗れましたが調査の結果、意図的に負け試合をしたとうかがわせる事情は見られなかったとしています。
こうしたことを踏まえて日本サッカー協会の規律委員会は、元役員の言動は懲罰の基準として定められている「試合の経過、結果に不当に影響を与え、操作する行為」に当たるとして元役員にサッカー関連活動を2年間禁止させる処分を科しました。
またチームのオーナーには3か月、運営会社の社長には1か月の活動禁止処分を科しました。
そして、この試合を没収試合としてポイントゲッターズを0対3での負けとするとともにクラブに対し罰金500万円の処分を科しました。
-- NHK NEWS WEB