新型コロナウイルスの感染が拡大している中国の上海では4日、一日当たり過去最多となる1万3000人余りの感染者が確認されました。
上海市当局は、今後の対応を決めるまで市内全域で厳しい外出制限を続けるとしていて、経済活動への影響が広がっています。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国最大の経済都市、上海では4日、2400万人を超えるすべての市民を対象にPCR検査を行い、無症状の人を中心に過去最多となる1万3354人の感染者が確認されました。
一日に確認された感染者数が1万人を超えたのは初めてです。
感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策のもとで、上海では去年、市中感染が確認されない日も多くありましたが、先月以降、感染が急速に拡大し、この1か月余りでは7万3000人を超える人が感染するなど、拡大に歯止めがかからない状況が続いています。
こうした事態に、上海では、市当局が7万人を超える感染者などを収容できるよう隔離施設を相次いで設置するなど準備を進めているほか、医療体制のひっ迫に対応するため、中国軍の医療関係者などが各地から派遣されています。
一方、市当局は4日に行った全市民のPCR検査の結果を分析し、今後の対応を決めるまで、市内全域で厳しい外出制限を続けるとしています。
解除の時期が見通せない中で、現地では物流に支障が出ているほか、日系企業の工場の稼働が相次いで停止するなど、経済活動への影響が広がっています。
-- NHK NEWS WEB