大手格付け会社「S&Pグローバル・レーティング」は8日、ロシアがドル建て国債の利払いなどを自国通貨のルーブルで実施したことについて、部分的なデフォルト=債務不履行に陥ったと認定しました。ただ、EU=ヨーロッパ連合によるロシアへの制裁に対応するため、直後に格付けを取り下げました。
発表によりますと、S&Pグローバル・レーティングは8日、ロシアが4日に期限を迎えたドル建て国債の利払いや償還をルーブルで実施したことについて部分的なデフォルト=債務不履行に陥ったと認定しました。
投資家が約束された金額をドルで受け取れる見込みがないことなどを理由に挙げています。
ただS&Pは、EUが、ロシアに対する制裁の一環としてロシアや現地の企業に対する格付けを禁止する方針を決めたことに対応するため、直後にロシア国債などの格付けを取り下げたことを明らかにしました。
ロシアに関する格付けは、すでに「ムーディーズ」と「フィッチ・レーティングス」も取り下げていて、主要な3つの格付け会社の判断がすべてなくなったことになります。
3社の格付けは世界の投資家が投資の際の参考にするため、専門家からは、取り下げによって、ロシアへの投資環境はさらに厳しくなると指摘されています。
-- NHK NEWS WEB