大手電機メーカー、シャープの新しいCEOに就任した呉柏勲氏が会見し、欧米や中国などでの事業展開を加速していく考えを示しました。
台湾出身の呉氏は、2016年、シャープが台湾のホンハイ精密工業の傘下に入って以降、経営に当たっていた戴正呉氏の後任として、4月1日付けでCEOに就任しました。
呉CEOは12日、大阪 堺市にある本社で記者会見に臨み「世界は経済危機にひんしていて、円安や新型コロナ、ウクライナ侵攻など厳しい環境に置かれている。一日も止まることなく改革を進めていきたい」と意欲を示しました。
そのうえで「シャープを真のグローバル企業に導くことが使命だ」と述べ、欧米や中国、それに東南アジアでの事業展開を加速するため、海外で家電などの商品ラインナップを充実させる考えを示しました。
また、呉氏は家電などを通じて健康状態をモニタリングする「デジタルヘルス事業」を新たな分野として注力していく方針を掲げました。
シャープは、ブランドとしての認知度を海外での販売に十分結びつけられておらず、こうした課題を克服できるか、呉氏の手腕が問われることになります。
-- NHK NEWS WEB