ロシアのプーチン大統領は、欧米側がウクライナへ軍事侵攻を続けるロシアに対して、エネルギー分野などへの経済制裁を強化していることによって「物価があらゆるところで上昇している」と述べ、制裁措置が欧米側に跳ね返っているとして強気の姿勢を示しました。
ロシアのプーチン大統領は、13日、北極圏の開発に関する関係閣僚との会合に出席しました。
このなかで、プーチン大統領は「欧米諸国がロシアのエネルギー資源を含む通常の協力関係を拒否したことによって、すでに何百万人というヨーロッパの人々に影響を及ぼしている。エネルギー危機を引き起こし、アメリカにも影響がでている。物価があらゆるところで上昇していて、こうした国々にとって、前例のないことだ」と述べました。
ウクライナへ軍事侵攻を続けるロシアに対して、欧米側は経済制裁を強化しているほか、ロシアへのエネルギー依存から脱却を目指す動きもでていますが、プーチン大統領としては、こうした措置が欧米側に跳ね返っているとして強気の姿勢を示した形です。
また、プーチン大統領は「ロシアの石油、天然ガス、石炭について、われわれは国内市場での消費を増やし、本当に必要としている世界のほかの国へ供給を増やすことができる」と述べ、制裁に対抗し、ロシアと友好的な関係にある国を念頭に、エネルギーを供給していきたい考えを示しました。
さらに、プーチン政権が重視する北極圏の開発について「ここには多くの仕事がある。関心のあるすべての人々にわれわれは共同作業を提供する」と述べ、外国企業の参加を呼びかけ、一連の制裁によって、開発計画を延期することはないと強調しました。
-- NHK NEWS WEB