三菱重工業は、アメリカの原子力発電所でのトラブルをめぐって、この原発を運転していた電力会社からおよそ7500億円の損害賠償を求められていましたが、国際的な仲裁機関から140億円余りを支払う裁定を受けたと発表しました。
三菱重工業はアメリカ・カリフォルニア州南部にあるサンオノフレ原子力発電所の建設に携わりました。しかし、製造した蒸気発生器の配管が破損するなどして水漏れが起きるトラブルが発生し、この影響で原発は運転を再開できなくなり、2013年の6月に廃炉が決まりました。
このため、この原発を運転していた電力会社は三菱重工に対して66億6700万ドル(日本円でおよそ7500億円)の損害賠償を求め、パリに本部がある国際的な仲裁機関で争われてきました。
三菱重工の発表によりますと、国際的な仲裁機関から法的な拘束力を持つ裁定が示され、およそ1億2500万ドル(日本円で141億円)を支払うよう命じられたということです。
三菱重工は支払いをする予定で、「すでに一定金額を引き当てておりことし3月期の決算への影響は軽微だ」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB