ロシアへの各国の経済制裁をめぐり、プーチン大統領が「失敗した」などと言及したことについて、林外務大臣は、ロシア経済へのさまざまな影響が出ていると反論し、引き続き、国際社会と連携して圧力を強化していく考えを示しました。
ロシアへの各国の経済制裁をめぐり、プーチン大統領は18日「欧米諸国は新たな制裁を行い、市場にパニックを引き起こすことなどをもくろんだ。しかし、こうした電撃的な経済に関する戦略は失敗したと自信を持って言える」と述べました。
これについて、林外務大臣は19日の記者会見で「経済制裁の効果が出るまでには一定の時間を要すると考えられるが、ロシアでは、物価の上昇や外国企業の撤退、さらには操業停止など、すでに経済へのさまざまな影響が出ている」と反論しました。
そのうえで「引き続き、わが国として、G7=主要7か国をはじめとする国際社会と結束して、ロシアに対する外交的、経済的圧力を強化していきたい」と述べました。
一方、林大臣は、今回の軍事侵攻で、一般のロシア人へのひぼう中傷が広がることも懸念されていることについて「今回の事態は、プーチン政権による侵略であり一般のロシア人をロシア人であるというだけで、排斥や、ひぼう中傷をすることのないよう、改めて呼びかけたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB