東京証券取引所を傘下に持つ「日本取引所グループ」は、世界最大の石油会社である「サウジアラムコ」の株式上場を誘致する一環として、サウジアラビアの証券取引所と関係を強化する覚書を取り交わしました。
14日、サウジアラビアの国王として46年ぶりに来日中のサルマン国王に同行している「サウジ証券取引所」のハサンCEO=最高経営責任者が東証を訪れ、日本取引所グループの清田CEOとの間で、関係強化の覚書を取り交わしました。
覚書では、日本取引所グループがサウジ証券取引所に対し、1つの企業が複数の取引所に株式を上場する際の手続きや技術的なノウハウを助言するとしています。
サウジアラビアは、国営の石油会社「サウジアラムコ」の株式を来年、上場する計画で、時価総額の見通しが日本円で220兆円を超える世界最大規模の上場として注目されています。
株式は、サウジ証券取引所のほか外国の取引所にも上場する計画で、日本取引所グループとしては、サウジアラビアとの関係を強化して東証への上場を誘致したい考えです。
「サウジアラムコ」の外国での上場先は、欧米の証券取引所が有力視されている一方、香港やシンガポールも名乗りを上げていて、アジアの国際金融センターの地位を争う構図となっています。
-- NHK NEWS WEB