民間企業の退職金などの水準を調べるため、人事院が5年に1度行っている調査結果がまとまり、退職金と企業年金を合わせたた支給額の水準は2405万5000円で、前回の調査より54万円余り減り、調査を始めた平成18年以降で最も低い水準となりました。
人事院は5年おきに、民間企業の退職金と企業年金の水準を調査し、国家公務員の退職手当などの給付水準と比較していて、令和2年度分の調査結果がまとまりました。
調査は50人以上の企業から無作為に抽出した7562社を対象に、勤続20年以上の社員への支給額を聞き、3677社から回答を得ました。
その結果、支給額の水準は、
▽退職金が1148万円、
▽企業年金が1257万5000円、
▽総額は2405万5000円で、
5年前の調査より54万1000円少なくなりました。
現在の方法で調査を始めた平成18年以降で最も低い水準となっています。
一方、同じ時期の国家公務員への支給額は、
▽退職手当が2185万円、
▽企業年金にあたる共済年金給付が222万円で、
▽総額は2407万円となり、
民間企業とほぼ同水準となっています。
人事院は「民間企業と公務員の退職時の支給額がほぼ均衡していることが明らかになった。今後、内閣人事局に対し、公務員の退職手当水準の検討に生かすよう求めたい」としています。
-- NHK NEWS WEB