日立製作所は、ITやデジタルを軸にグループ内の再編を進める中、「日立物流」の株式を売却する方向で調整を進めていることがわかりました。近く最終的な売却先を決定する見通しです。
関係者によりますと日立製作所は、物流大手で、株式の39%を保有するグループ会社「日立物流」の株式を売却する方向で調整を進めています。
売却先には複数の投資ファンドが候補に挙がっていますが、現在はアメリカの投資ファンド「KKR」を優先して交渉を進めていて、近く最終的な売却先を決定することにしています。
日立製作所は去年7月、IT事業を強化するため、アメリカの「グローバルロジック」を1兆円余りで買収した一方、ことし1月には上場子会社の「日立建機」の株式のおよそ半数の売却を決めるなど、ITやデジタル分野を軸にグループ内の再編を進めていて、今回の売却交渉もその一環とみられます。
一方、日立物流をめぐっては、宅配大手の佐川急便を傘下に持つ「SGホールディングス」との経営統合を目指していましたが、おととし新型コロナウイルスの影響で物流業界を取り巻く環境が大きく変化したとして見送っていました。
-- NHK NEWS WEB