大阪に本社がある塩野義製薬は開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、22日開かれた専門の学会で臨床試験の最新のデータを公表し、これまでのところ安全性に問題は無く、抗体の値も増えることが確認されたなどとしました。
塩野義製薬では「組み換えたんぱく質ワクチン」というタイプの新型コロナワクチンの開発を行っています。
会社では22日、オンラインで開かれた日本感染症学会で、20歳以上のおよそ3300人が参加した、臨床試験の中間的な分析結果を発表しました。
それによりますと、安全性については接種した部位の痛みや疲労、それに頭痛といった副反応とみられる症状が報告され、1人は40度以上の発熱があったということですが、これまでのところ深刻な問題はみられず、安全性が確認できたということです。
また、効果については、年齢や過去のワクチンの接種歴などでグループ分けして分析したところ、どのグループでも、2回目の接種から2週間後には中和抗体の値が増えることが確認されたということです。
塩野義製薬では、これまでに3回目の追加接種を想定した臨床試験で、ファイザーのワクチンと同等の効果がみられたとする分析結果を発表していて、NHKの取材に対し、引き続き承認申請に向けて国と協議を進めるとしています。
-- NHK NEWS WEB