北海道の知床半島沖で26人が乗った観光船が遭難した事故で、船の運航会社が海上保安庁に対し「観光船に衛星電話をかけたがつながらなかった」と説明していることが分かりました。海上保安庁は、携帯電話の電波が届きにくい海上でも通信できる衛星電話が使用できなかった状況について、船が沈没していた可能性も含め、詳しく調べています。
23日、知床半島の沖合で乗員・乗客26人が乗った観光船「KAZU 1」から「浸水し沈みかかっている」と通報があったあと連絡が途絶え、海上保安庁などの捜索でこれまでに10人が見つかり、いずれも死亡が確認されました。
当初、午後1時過ぎに観光船から海上保安庁に携帯電話で通報がありましたが、連絡は1回に限られたということで、海上保安庁は、海上で携帯電話の電波が届きにくいことが影響した可能性もあるとみています。
一方、運航会社も観光船と連絡を取っていて、午後2時ごろの連絡を最後に途絶えたということですが、会社が海上保安庁に対し「観光船に衛星電話をかけてやり取りをしようとしたが、つながらなかった」と説明していることが分かりました。
海上保安庁は、海上でも通信できる衛星電話が使用できなかった状況について、船が沈没していた可能性も含め、詳しく調べています。
-- NHK NEWS WEB