経済が危機的状況になっている南アジアのスリランカについて、大手格付け会社「S&Pグローバル・レーティング」は外貨建ての国債が部分的なデフォルト=債務不履行に陥ったと認定しました。
大手格付け会社「S&Pグローバル・レーティング」は25日、スリランカが発行する外貨建ての国債の信用度を示す格付けを引き下げ、部分的なデフォルト=債務不履行に陥ったと認定しました。
格付け会社は、スリランカ政府が今月18日が期限だった対外債務の利払いを行わなかったとしています。
スリランカではコロナ禍で外国人観光客が激減し外貨が不足したことでエネルギーの輸入が滞るなど経済が危機的状況に陥っていて、政府は今月12日、対外債務の返済を一時的に停止すると発表していました。
中央銀行によりますとスリランカの対外債務の残高は去年末の時点で507億ドル、日本円にしておよそ6兆5000億円に膨らんでいます。
スリランカはIMF=国際通貨基金に資金支援などを求めて協議に入っていますが、格付け会社は「IMFとの協議は初期の段階で、スリランカの債務再編には時間がかかる」としていて、経済が一段と厳しい状況に追い込まれる可能性が高まっています。
-- NHK NEWS WEB