北海道の知床半島の沖合で観光船が遭難した事故で、運航会社の社長が27日午後3時半から北海道斜里町のホテルで事故後、初めてとなる記者会見を開くことになりました。
これは26日夕方、現地対策本部の本部長を務める国土交通省の坂巻健太大臣官房審議官が明らかにしました。
それによりますと、27日午後1時半から斜里町のホテルで観光船の運航会社、「知床遊覧船」の桂田精一社長が、乗客の家族に対して説明を行ったあと、午後3時半から記者会見を開くということです。
桂田社長は、26日の家族への説明会は姿を見せず、これまでに記者会見も行っていません。
こうした姿勢に対し、26日の説明会では家族から十分な説明を求める強い要望が寄せられ、国土交通省の渡辺副大臣も「会社に対し、義務として説明しなければいけないと言っていきたい」と述べていました。
坂巻審議官は、桂田社長が『手が回らなかった』と説明しているとしたうえで、「会見では当日の出航に至るいきさつや実際の船との通信などいろいろな話があり、船体の亀裂についても言及があると思う」と述べました。
一方、第1管区海上保安本部からは、家族に対して魚群探知機による探索で遭難現場近くの海底に一定の大きさの物体があることがわかり、ダイバーが潜って確認を進めたものの、新たな発見はなかったと説明があったということです。
あすの捜索については、天候の悪化が予想されるため、漁船や観光船を使って進めることは難しいということです。
-- NHK NEWS WEB