エネルギー価格の高騰で「新電力」と呼ばれる電力の小売り事業者の撤退が相次ぐ中、四国電力は十分な電力が確保できないなどとして、高い電圧の契約で新電力からの切り替えを求める企業などからの受け付けを停止しています。
「新電力」と呼ばれる電力の小売り事業者をめぐっては、エネルギー価格の高騰で電力の卸売市場からの調達コストがかさみ、事業の撤退やサービスの休止が相次いでいます。
このため、契約を打ち切られた企業が大手電力会社に切り替えを求めるケースが増えていますが、四国電力は「新電力」からの契約の切り替えを求める企業などからの受け付けを先月下旬から一部停止しています。
受け付けを停止しているのは、標準電圧が6000ボルト以上の「高圧」と2万ボルト以上の「特別高圧」の契約で、その理由として四国電力は、契約の急増で十分な電力が確保できないことや、ウクライナ情勢の緊迫化で燃料価格の変動が不透明になり、適正な価格での電力の提供ができなくなることをあげています。
四国電力では当分の間、受け付け停止を続けるという見通しを示しています。
新たな契約先が見つからなかった場合でも、1年間、電力の供給を受けられる保障制度がありますが、割高な料金が前提となっていて企業によっては経営環境に大きな影響を与えるとみられます。
-- NHK NEWS WEB