中国で、食品などの安全性を監督する機関のトップは、食品や化粧品の輸入の際の検査で、不合格となった商品の40%以上を台湾からの商品が占めていることを明らかにする一方、検査は公正に行っており、中国側が意図的に台湾商品を締め出しているのではないと主張しました。
北京で開かれている全人代=全国人民代表大会に合わせて、中国政府で食品などの安全性を監督している国家品質監督総局のトップ、支樹平局長が14日、記者会見しました。
この中で、支局長はことし1月に中国に輸入された食品や化粧品のうち、不合格となった商品の43%を台湾からの商品が占めたことを明らかにしました。去年1年間の統計では、不合格だった商品に占める台湾の商品の割合はおよそ24%に過ぎず、1月はその2倍近くに上ったことになります。
これについて支局長は「検査はほかの国や地域と同様の安全基準を用いて判断している」と述べ、検査は公正だと主張しました。
その一方で、支局長は中国が認めるよう迫っている「1つの中国」の考え方を台湾の蔡英文政権が「認めていない」と批判し、その結果、中台間の情報の伝達が一部で滞り、「台湾企業が中国の基準に関する情報を得ることができなくなった」と述べて、原因は台湾側にあり、中国側が意図的に台湾商品を締め出しているのではないと主張しました。
-- NHK NEWS WEB