29日のニューヨーク株式市場は、IT大手アマゾンの業績悪化をきっかけに企業業績の先行きへの懸念が高まり、ダウ平均株価は一時、1000ドルを超える急落となりました。
29日のニューヨーク株式市場は、28日に発表されたIT大手アマゾンの3月までの3か月間の決算が最終赤字となったことをきっかけに、企業業績の先行きへの懸念が高まって幅広い銘柄が売られる展開となりました。
そして、取り引き終了にかけて一段と売り注文が膨らみ、ダウ平均株価は一時、1000ドルを超える急落となりました。
取り引き時間中に下落幅が1000ドルを超えるのは、4月22日以来です。
終値は、前日に比べて939ドル18セント安い3万2977ドル21セントでした。
また、IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も前日に比べて4.1%の大幅な下落となり、終値でおととし11月以来の安値となりました。
中でも、アマゾンの株価の終値は前日に比べて14%の急落となりました。
市場関係者は「来週、アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会がインフレを抑えるため金融引き締めを加速させるとの観測が広がる中、企業業績の悪化が意識され、景気回復の勢いが鈍ることへの警戒も強まって、売り注文が膨らんだ。市場では先行きが不透明だという見方から緊張感が高まり、株価は当面、不安定な値動きが続きそうだ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB