ドイツやフランスなどユーロ圏19か国の今月の消費者物価指数は7.5%上昇し、過去最大の伸び率を更新しました。
ロシアによるウクライナへの侵攻を背景にしたエネルギー価格の高騰でインフレが一段と加速しています。
EU=ヨーロッパ連合が29日に発表した今月のユーロ圏の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて7.5%上昇し、統計をさかのぼれる1997年以降で最大の伸び率を更新しました。
ロシアによるウクライナへの侵攻を背景に、エネルギー価格が38.0%と大幅に上昇したことでインフレが一段と加速しました。
国別では、スペインが8.3%、ドイツが7.8%、フランスが5.4%などとなっています。
ユーロ圏で記録的なインフレが続き、家計や企業活動への影響が広がっていることから、ヨーロッパ中央銀行のラガルド総裁は年内に利上げに踏み切る可能性が高いという認識を示しています。
インフレ圧力が強まる中、アメリカのFRB=連邦準備制度理事会が来週の会合で通常の2倍の0.5%の利上げを検討するなど世界の中央銀行の金融引き締めに向けた動きは一段と強まっていて、大規模な金融緩和を続ける日銀との政策の方向性の違いが外国為替市場での急速な円安につながっています。
-- NHK NEWS WEB