イギリスの大手石油会社BPは、ことし1月から3月までの決算でロシアからの撤退に伴う費用として、日本円で3兆円余りの巨額の損失を計上しました。
各国の企業の間でロシアでの事業を見直す動きが相次ぐ一方、大きな負担も伴うことが鮮明になっています。
BPは3日、ことし1月から3月までの決算を発表し、最終的な損益が203億8400万ドル、日本円でおよそ2兆6500億円の赤字となりました。
これは、売却を予定しているロシア国営の石油大手、ロスネフチの株式の帳簿上の評価を見直したことや、ロスネフチとの合弁事業の解消に伴って、合わせて255億ドル、日本円でおよそ3兆3000億円に上る巨額の損失を計上したためです。
ロシア関連の損失を除いた利益は、原油やガスの価格高騰を受け、62億ドル、日本円でおよそ8000億円だったとしています。
BPはことし2月、ロシアによるウクライナへの侵攻を受けて、およそ20%を保有するロスネフチの株式すべてを売却するとともに、ロスネフチとの合弁事業を終了させる方針を明らかにしていました。
欧米など各国の企業の間ではロシアでの事業を見直す動きが相次いでいますが、一方で、見直しには大きな負担も伴うことが鮮明になっています。
-- NHK NEWS WEB