北海道の知床半島沖で観光船が沈没し今も12人が行方不明になっている事故で、海上保安本部や自衛隊などは4日も現場海域の周辺で行方不明者の捜索にあたっています。
先月23日、知床半島の沖合で乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZU 1」が沈没した事故は、乗客14人が死亡したほか、10日余りたった今も12人が行方不明となっています。
4日も現場海域の周辺では第1管区海上保安本部や自衛隊、地元の漁協などが行方不明者の捜索にあたっていますが、午前11時現在、新たな手がかりは見つかっていないということです。
また、沈没した船体の調査では3日、初めて警察の水中カメラが船内に入ったものの、これまでのところ客室の座席以外に人の姿は確認できず、今後も天候の状況を見ながら海中での捜索活動を続けることにしています。
一方、事故をめぐっては、運航会社の社長らが悪天候になる可能性を認識していたのに海が荒れたら引き返す「条件付きの出航」を決めたことが分かっています。
海上保安本部は業務上過失致死の疑いで会社の事務所や関係先を捜索していて、押収した資料などをもとに当日の出航の判断や安全管理体制に問題がなかったか詳しく調べています。
-- NHK NEWS WEB