石油元売り大手「出光興産」の子会社の「東亜石油」は、ガソリンなどの石油製品を生産する際に、法律で定められた回数の検査を実施しない、不適切な行為を続けていたと明らかにしました。製品の安全性には問題ないとしていますが、調査委員会を設置し、原因の究明にあたることにしています。
発表によりますと「東亜石油」は、川崎市にある京浜製油所でガソリンなどの石油製品を生産する際に、法律で定められた回数の検査を実施しない不適切な行為を続けていたということです。
具体的には、石油製品に鉛が含まれていないか調べる検査について、法律では年4回行うとされているにもかかわらず、年1回にしていたということです。
不適切な検査は、レギュラーとハイオクのガソリンなど、合わせて12品目で行われ、社員からの情報提供を受けて調べた結果、少なくとも5年前から続けていたとみられています。
東亜石油が精製したガソリンは、親会社の石油元売り大手「出光興産」を通じて全国で販売されています。
会社は製品の安全性には問題がないことを確認したとしていますが、今後、調査委員会を設置し、原因の究明にあたることにしています。
東亜石油の原田和久社長は、オンラインの記者会見で「お客様や関係者の皆様の信頼を損なう事態を招き、心からおわび申し上げます」と陳謝しました。
-- NHK NEWS WEB