ウクライナで、民族主義団体のメンバーが対立するロシアの大手銀行の現地法人の本店を襲撃してブロックを積み上げて閉鎖し、これに対してロシア外務省がウクライナ政府に強く抗議するなど、両国の対立の新たな火だねになっています。
ウクライナの首都キエフで13日、民族主義団体のメンバーが対立するロシアの大手銀行「ズベルバンク」の現地法人の本店を襲撃して正面にブロックを積み上げて封鎖し、ほかの支店でもATMなどを破壊しました。
ウクライナの民族主義団体は、ロシアの「ズベルバンク」が東部で戦闘を続ける親ロシア派に対して、取り引きの際に親ロシア派が独自に発行する証明書を有効と認めるなど便宜を図っていると反発していて、ウクライナの現地法人の営業許可を取り消すよう求めています。
これに対して、ロシア外務省は14日、コメントを発表し、「いつもの敵探しだ」と非難したうえで、地元の警察が銀行への襲撃を取り締まらなかったとして、ウクライナ政府に抗議しました。
ウクライナでは、ことし1月末から2月にかけて、政府軍とロシアが支援する親ロシア派の間で再び戦闘が激しくなって30人以上が死亡するなど緊張が続いていて、銀行への襲撃が両国の対立の新たな火だねになっています。
-- NHK NEWS WEB