北海道の知床半島沖で14人が死亡、12人が行方不明になった観光船の沈没事故で、8日から民間の専門業者が無人潜水機を使って海中での捜索を始めました。
先月23日、知床半島の沖合で乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZU 1(19トン)」が沈没した事故は、乗客14人が死亡、今も12人が行方不明のままです。
沈没現場では8日から、民間のサルベージ会社の作業船「新日丸」が無人潜水機を使って水深およそ120メートルの海底に沈んだ船の周辺で捜索を始めました。
第1管区海上保安本部によりますと、午後3時の時点で行方不明者の発見につながる新たな手がかりは見つかっていないということです。
一方で、沈没した船から回収できなくなっていた警察の小型の水中カメラが見つかり、作業船に引き揚げられました。
無人潜水機による捜索は9日以降も続けられ、今後は別の作業船も合流して、今月中には潜水士が「飽和潜水」と呼ばれる深い海に対応できる方法で海底に潜り、船内に取り残された人がいないか確認する予定です。
また、海上での捜索も知床半島周辺から北方領土の国後島周辺までの広い範囲で夜を徹して行われ、海上保安本部や自衛隊などは行方不明者の発見を急ぐことにしています。
-- NHK NEWS WEB