北海道の知床半島沖で起きた観光船の沈没事故で、海底に沈んだ船を調べる潜水士や機材をのせたサルベージ会社の作業船が10日午後、福岡県の港を出発しました。現場への到着には1週間前後かかると見られ、潜水士による捜索は今月中に行われる予定です。
先月23日、知床半島の沖合で乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZU 1」が沈没した事故は、乗客14人が死亡、今も12人が行方不明になっています。
10日も沈没現場では民間のサルベージ会社の船が無人潜水機で海中を捜索したほか、海上保安本部や自衛隊が周辺の海域で行方不明者を捜しましたが、午後3時現在、新たな手がかりは見つかっていないということです。
一方、「飽和潜水」と呼ばれる深い海に対応できる方法で潜る潜水士や機材などをのせたサルベージ会社の別の作業船が、10日午後3時ごろ、福岡県の門司港から沈没現場に向けて出発しました。
タグボートに引かれた作業船は到着に1週間前後かかると見られていて、今月中に準備を整えて潜水士が「飽和潜水」を実施し、水深およそ120メートルの海底に沈んだ船内に取り残された人がいないかなどを調べる予定です。
-- NHK NEWS WEB