広告大手の博報堂DYホールディングスの子会社の元社員が、10億円分のギフトカードを無断で発注してだまし取ったとして逮捕された事件で、元社員が取引先に発注する際「クライアントの製品に不具合があったため、顧客へのおわびの品が必要だ」という内容の、うその説明をしていたことが捜査関係者への取材で分かりました。警視庁は発注したギフトカードを換金し、およそ4億円を私的に流用していたとみて調べています。
博報堂DYホールディングスの子会社「博報堂プロダクツ」の元社員、小林司容疑者(47)は、おととし会社に無断でギフトカード20万枚、10億円分を都内の取引先に発注し、だまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕され12日、検察庁に送られました。
調べに対し、容疑を認めているということです。
小林容疑者は業務とは関係のない発注を繰り返し、換金したうえでギフトカードの購入代金の支払いや、生活費などにあてていたとみられていますが、取引先に発注する際「クライアントの自動車メーカーの製品に不具合があり、顧客へのおわびの品が必要だ」という内容の、うその説明をしていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
取引先とのやり取りは会社を介さず、すべて1人で行っていたということです。
警視庁は合わせて250億円分を無断で発注して換金し、このうちおよそ4億円を私的に流用していたとみて調べています。
-- NHK NEWS WEB