急速な高齢化で介護にかかる費用が増え続けるなか、厚生労働省は、介護保険制度について現役世代と同程度の所得がある高齢者を対象に介護サービスの自己負担の割合を今の2割から3割に引き上げることなどを盛り込んだ見直しの案をまとめました。
厚生労働省は再来年の介護保険制度の改正に向けて、見直しの案をまとめました。
それによりますと、介護サービスの自己負担の割合は、1人暮らしで年収が383万円以上など現役世代と同程度の所得がある高齢者を対象に、2割から3割に引き上げるとしています。
また、ひと月の負担が上限を超えた場合に払い戻しを受けられる高額介護サービス費の制度についても、住民税が非課税の場合などを除いて、上限を3万7200円から4万4400円に引き上げる方針です。
このほか、40歳から64歳までが支払う保険料についても、健保組合などの加入者の数で頭割りする今の仕組みから収入に応じて負担額を決める仕組みに段階的に切り替え、大手企業の会社員などの負担を増やすとしています。
さらに、車いすなどの福祉用具を借りる費用にも上限を設けて、超えた分は自己負担にするとしています。
厚生労働省は、この案を25日に開かれる部会に示したうえで財務省などと協議をおこない、年内に結論をまとめることにしています。
-- NHK NEWS WEB