北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故で、国土交通省は、運航会社が、去年、別の事故を起こした際に行った特別監査に関する資料を立憲民主党に開示しました。
立憲民主党は、会社側の改善の取り組みがずさんだったうえ、国土交通省のチェックも不十分だったと指摘しました。
今回の事故を受けて発足した立憲民主党の検証チームの初会合で、国土交通省は、運航会社が去年、座礁など2件の別の事故を起こした際に行った特別監査に関する資料を開示しました。
開示された資料のうち、会社側が業務改善に取り組んだことを示す資料として国土交通省に提出した日々の「運航記録簿」では、風速や波の高さなどが、毎日、同じ数値になっていました。
また、会社側が、船の通信設備として報告した衛星電話について、国土交通省は、実際に使えるか確認していなかったことも明らかになりました。
出席した議員からは、会社側の改善の取り組みがずさんだったうえ、国土交通省のチェックも不十分だったという指摘が相次ぎ、国土交通省の担当者は「われわれも反省点はある。きちんと確認する仕組みをどうするか検討している」と述べました。
-- NHK NEWS WEB