ロシアの政府系の電力会社は13日、隣国フィンランドへの電力の供給を停止すると発表しました。
電力料金の支払いが行われていないことが停止の理由だとしていますが、フィンランドは12日にNATO=北大西洋条約機構への加盟を求めるべき立場を表明していることから、ロシア側による報復の可能性もあるとみられています。
ロシアの政府系電力会社「インテルラオ」のフィンランドの子会社は13日「ロシアからの電力の輸入を14日から停止せざるをえない」として、14日からフィンランドへの電力の供給を停止すると発表しました。
会社側は停止の理由として、フィンランド側から電力料金が今月6日以降、支払われていないためだと主張しています。
フィンランドとロシアをめぐっては、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けてフィンランドのニーニスト大統領とマリン首相が12日、NATOへの加盟を速やかに求めるべきだという立場を表明しています。
これに対し、ロシア外務省は「ロシアは安全保障上の脅威に対処するため、軍事技術、あるいはそのほかの分野などで対抗措置をとらざるを得なくなるだろう」と警告していて、ロシア側による報復の可能性もあるとみられています。
フィンランドの送電会社「フィングリッド」によりますと、ロシアからの電力はフィンランドで消費される電力のおよそ10%を占めているということですが、ロシアから停止されてもスウェーデンからの電力の輸入や、自国での発電力を増やすことでまかなえるとしていて、電力の供給が脅かされることはないとしています。
-- NHK NEWS WEB