2020年東京オリンピックの野球・ソフトボールの競技会場になっている横浜スタジアムの運営会社は、オリンピックに向け、市街地を一望できる屋上のデッキ席を設けるなど、観客席を5000席余り増設する計画を発表しました。
横浜スタジアムは、東京オリンピックの野球・ソフトボールの会場に選ばれていますが、開業から40年近くがたって施設の老朽化が目立つうえ、収容人数はおよそ3万人と、プロ野球12球団の本拠地の中で2番目に少なくなっています。
このため球場の運営会社は、3年後のオリンピックに向けて、球場の大規模な増築や改修の計画を15日に横浜市に提出しました。
計画には、バックネット裏に、市街地を一望できる屋上のテラス席や個室観覧席を設けるなど観客席を増設し、収容人数を今より5000人余り多いおよそ3万5000人まで増やすことや、スロープやエレベーターなどを現在よりも増やして、バリアフリー化を推進することなどが盛り込まれています。
球場の運営会社の岡村信悟社長は「オリンピックでは、より多くの人に観戦の機会を提供したい。完成すれば日本を代表する、世界に誇ることができるスタジアムになると思う」と話していました。
工事費用はおよそ85億円を見込んでいて、横浜市から適正であると判断されれば、ことし11月に工事を始め、オリンピックが行われる2020年の2月に完成させたいとしています。
横浜市の林文子市長は「東京オリンピックで野球・ソフトボール競技の会場に決定しているという機運を捉えて、増築・改修に踏み出されることを市として歓迎します。球場周辺地域の活性化を進めていくためには、スポーツ・健康づくりという視点が重要と考えているので、相乗効果が生まれるよう、詳細を確認、協議のうえ、可能な協力を進めていきたい」というコメントを発表しました。
-- NHK NEWS WEB