アメリカのブルームバーグは16日、ソーシャルメディア大手、ツイッターの買収で会社側と合意している起業家のイーロン・マスク氏が、日本円で5兆円を上回る買収金額を引き下げる可能性を示唆したと伝えました。
電気自動車メーカー テスラのCEOで、世界一の富豪とされるイーロン・マスク氏は先月、ツイッターを日本円で5兆円を上回る金額で買収することで会社側と合意していますが、ツイッターが5%未満だと説明している偽のアカウントなどの数を確認するためとして買収手続きを一時的に保留しています。
アメリカのブルームバーグによりますと、マスク氏は16日南部フロリダ州で開かれたイベントに参加し、ツイッターのアカウントの少なくとも20%は偽のアカウントだという見方を示しました。
そのうえで実際の利用者が少なければ企業価値が目減りするおそれもあることから、買収金額の引き下げについて「ありえないことではない」と述べ、引き下げる可能性を示唆したということです。
これに対しツイッターのアグラワルCEOは自身のツイッターへの投稿で、偽のアカウントは電話番号や位置情報それにIPアドレスなどから推定しているとしたうえで「公開情報と非公開情報の両方を使う必要があるため、社外で推定することはできないと思う」などとマスク氏の主張に反論しました。
買収はことし中に完了するとされていますが、マスク氏は、より有利な条件を求めて会社側に揺さぶりをかけているとみられ、実際に買収金額の引き下げにつながるのか注目されます。
-- NHK NEWS WEB