都内の会社役員が、旧東証1部に上場していたシステム開発会社が株式の公開買い付けをするという内部情報をもとにインサイダー取引を行ったとして、金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。
逮捕されたのは、東京・港区の会社役員、西野高秀容疑者(55)です。
東京地検特捜部によりますと、西野役員は、おととし7月中旬ごろ、旧東証1部に上場していたシステム開発会社「ソフトブレーン」をめぐり、TOB=株式公開買い付けが行われ都内の投資会社に買収されるという公表前の内部情報をもとに、合わせておよそ670万円分の株を買い付けるインサイダー取引を行ったとして、金融商品取引法違反の疑いが持たれています。
当時400円前後で推移していたソフトブレーンの株価は、8月14日にTOBが公表されてから急騰し、5日後の8月19日には2倍を超える868円の値を付けました。
特捜部によりますと、TOBの内部情報はソフトブレーンの社員から西野役員に伝えられていた疑いがあるということで、詳しい経緯などを調べるものとみられます。
特捜部は西野役員の認否を明らかにしていませんが、関係者によりますと容疑を否認しているということです。
-- NHK NEWS WEB