大規模な漏水が起きている愛知県豊田市にある取水施設では、ポンプの設置が進められ、工業用水については19日夜7時から段階的に利用できるようになりました。
一方で、農業用水を確保するめどはたっていないということです。
豊田市の矢作川にある取水施設では大規模な漏水が起きて、取水口から水をくみ上げることができなくなり、東海農政局では応急措置として土のうを設置して水がたまりやすくする工事をしたうえで、42台のポンプを設置し、川から直接水をくみ上げて工業用水の取水路に流しています。
この結果、愛知県は、浄水場でためている水の量が通常の水準に回復したとして19日夜7時から、使う水の量を通常の3割ほどに抑えるよう求めたうえで、段階的に工業用水を利用できるようにしました。
県は、3つのエリアにわけて水の供給を進めていて、20日未明にもすべての事業所で利用できるとしています。
19日夜に会見した愛知県企業庁の塚原康仁技術監は「関係省庁や農業関係者の協力で再開に至ったことを感謝している。引き続き復旧を急ぎ、安定した供給を確保できるよう取り組んでいきたい」と述べました。
一方、農業用水について、農政局は、水量の確保に必要な台数のポンプを19日中に設置するのは難しく、復旧の見通しについてもたっていないとしています。
-- NHK NEWS WEB