国内でEV=電気自動車の投入が相次ぐ中、提携している日産自動車と三菱自動車工業は、国の補助金を使うと価格が200万円を切る軽自動車サイズのEVを夏に販売すると発表しました。軽自動車は利用者が多く、EV普及の弾みとなるか注目されます。
日産自動車と三菱自動車工業は、20日岡山県倉敷市の工場で式典を開き、共同で開発した軽自動車サイズのEVを、この夏に販売すると発表しました。
軽自動車の利用者の多くは1日当たりの走行距離が50キロ以下だという会社の調査にもとづき、1度の充電で走れる距離を180キロと一般的なEVより短く、電池を小型にしています。その分価格を抑え、国の補助金を使うとおよそ180万円で購入できるということです。また、車に充電した電気は専用の機器を使えば住宅で使うことができるとしています。
軽自動車は国内の新車販売のおよそ4割を占めるなど利用者が多く、両社はこの分野にEVを投入することで、需要を取り込むねらいです。
式典で日産の内田誠社長は「日本における電気自動車のゲームチェンジャーになると確信している」と述べました。
また、三菱自動車の加藤隆雄社長は「カーボンニュートラル社会の実現の一助となる新世代の軽EVだ」と述べました。
軽自動車サイズのEVは、ホンダやスズキ、ダイハツ工業も投入を計画していて、新車販売に占める割合が1%未満のEVが普及する弾みになるか、注目されます。
-- NHK NEWS WEB