北海道の知床半島沖で起きた観光船の沈没事故で亡くなった香川県丸亀市の河口洋介さん(40)は、坂出市役所の職員で、休暇を利用して北海道を訪れていました。
市役所には民間の企業を経て就職し、環境保全などを担当する共働課の係長でした。
職場の同僚によりますと、市の重要課題に取り組むために市長が新たに設置した部署のメンバーに選ばれるなど、将来を期待される存在だったといいます。
ことし2月まで同じ部署で働いていた男性は「とても真面目で、地道かつ効率的に仕事に取り組んでいた。ささいな質問にもわかりやすくアドバイスをしてくれて頼りがいのある上司だった」と話していました。
プライベートでは体を動かすことが好きだったという河口さん。知人らによりますと時折、マラソン大会やソフトボールの練習に参加していたほか、香川県内のよさこい団体に所属し仲間と踊りを披露する一面もありました。
両親と一緒に住んでいた丸亀市は河口さんが小学生のときに県外から引っ越してきて以来の地元で、双子の兄とともに地元で有数の進学校に入学し、学業だけでなく野球にも熱心に取り組んでいました。
当時の野球部の関係者によりますと、高校最後の夏の大会では、レギュラー入りを逃しても代打で貢献しようと遅くまでグラウンドに残り練習するなど、努力家だったということです。
-- NHK NEWS WEB