世界の政財界のリーダーが集まる「ダボス会議」で、ウクライナのゼレンスキー大統領が23日、オンライン形式でスピーチを行い、企業の経営者や政府関係者たちに向けてロシアへの制裁を最大限に強化するよう訴えました。
このなかでゼレンスキー大統領は「ことしのダボス会議の主要なテーマは、『歴史的転換点における政策とビジネス戦略の行方』だが、ことしは、世界にとって大きな転換点となった。まさに力によって世界が支配されるかどうかが決まる瞬間となっている」と述べました。
そのうえで「ロシアや、隣国に対して残忍な戦争を起こそうとするほかのすべての潜在的な侵略者が、その行動に対する結果を明確に知ることができるよう最大限の制裁を行うべきだ。そして、すべての外国企業をロシア市場から完全に撤退させる前例を作ることが必要だ」として、ロシア産の石油の禁輸や貿易の停止など、ロシアへの制裁を最大限に強化するよう訴えました。
さらにゼレンスキー大統領は、17日に北部チェルニヒウ州の村でロシア軍の空爆によって87人が死亡したことを明らかにしました。
大統領は参加者に対して「街や産業の再建が必要だ。パートナー国と地域、企業にウクライナの再建に参加してほしい」と一層の支援を求め、スピーチが終わると参加者からは大きな拍手が送られていました。
-- NHK NEWS WEB