大手生命保険会社4社のことし4月から9月までの中間決算は、円高の影響で、円に換算した外国債券の利息が目減りしたことなどから本業のもうけを示す基礎利益がいずれも10%以上の減益となりました。
大手生命保険各社が24日までに発表したことし4月から9月までの中間決算によりますと、本業のもうけを示す基礎利益は、日本生命が前の年の同じ時期より13%減少して3427億円、第一生命ホールディングスが26%減って1962億円、明治安田生命は10%減って2192億円、それに、住友生命も18%減って1368億円と各社とも減益となりました。
これは期間中、円高が進んだことによって円に換算した外国債券の利息が目減りしたことや、日銀のマイナス金利政策の影響で債券の利回りが低下し、資金の運用が難しくなったことなどによるものです。
大手生命保険会社は、日銀のマイナス金利政策の影響で日本国債の利回りが低下するなか、アメリカ国債など海外の債券に投資する動きを強めていますが、円高によってこうした戦略が裏目に出た形です。
日本生命の児島一裕常務執行役員は会見で、「アメリカのトランプ次期大統領が選挙で勝利してから日米とも長期金利が上昇するなど市場環境に変化が見られる。今後、トランプ氏の発言しだいで市場が大きく変動する可能性もあり、その動向を注視しながら販売や投資の戦略を考えたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB