製品の検査不正が相次いで発覚している三菱電機は25日、新たに100件を超える不正があったことを明らかにしました。内部の調査はまだ2割ほど残っているため、不正がさらにみつかる可能性もあり、全容の解明にはなお時間がかかる見通しです。
三菱電機では、去年、長崎県にある拠点で製品の検査不正が明らかになり、弁護士による委員会の調査が行われていましたが、25日、新たに兵庫県や愛知県など15の拠点で101件の不正が明らかになりました。
国内22の拠点の7割で不正が発覚した形で、なかには50年前から続いていた事例もありました。
漆間啓 社長は会見で「調査活動に全面協力し、不適切行為の全容解明に向けて総力をあげて取り組んでいきたい」と陳謝しました。
調査委員会によりますと、社員からの報告などをもとに調査が必要だとしている2303件のうち、2割程度にあたる370件はまだ調査を終えていないということです。
委員会はことし秋ごろの終了を目指して調査を続ける方針ですが、不正がさらにみつかる可能性もあり、全容の解明にはなお時間がかかる見通しです。
国内の製造業では、今月、機械メーカーの日本製鋼所の子会社で検査不正が明らかになったほか、日野自動車は排出ガスなどのデータで、自動車部品メーカーの日立アステモは検査で、それぞれ不正が発覚するなど高い品質を競争力にしてきた日本のものづくりの信頼が失われかねない事態となっています。
-- NHK NEWS WEB