会社の存在意義や社会に果たすべき役割などをことばで表す「パーパス」を発表・策定する企業が相次いでいます。
人材採用サービス会社が仕事を探す人などに聞いたところ、今後の就職や転職でパーパスを重視すると回答したのは85%に上りました。
「パーパス」は、会社の「存在意義」や「社会的意義」などと訳され、社会にどんな価値を提供したいかや、社員は何のために働いているのかなどを分かりやすいことばで表したものです。
採用や経営に生かそうと企業の間で策定・発表する動きが広がっています。
人材採用サービス会社「ウォンテッドリー」は、「パーパス」について、ことし4月、転職活動中の会社員や仕事を探す学生などを対象にインターネットで調査を行い1340人から回答を得ました。
それによりますと、「これから就職・転職する際パーパスをどの程度重視するか」を聞いたところ、
「かなり重視する」が36%、
「そこそこ重視する」が49%で、
「重視する」と回答したのは85%に上りました。
また「今後、就職や転職する際に給与よりもパーパスを優先することがあるか」を尋ねると、
「そう思う」が21%、
「少しそう思う」が42%で、
合わせて63%が「パーパス」を優先することがあると思うと回答しました。
人材採用サービス会社の奈良英史さんは「なぜ働くのかや自分らしい生き方を考える人が増えるなど、価値観の変化が出てきていて、企業の経営上『パーパス』が重要になってきている。『パーパス』を重視する人は仕事のモチベーションが高く離職率が低い傾向があるとされていて、企業の間で『パーパス』を重視する流れは加速していくと思う」と話しています。
-- NHK NEWS WEB