人口の減少や日銀のマイナス金利政策などで、地方銀行を取り巻く経営環境が厳しさを増す中、いずれも新潟県に本店を置く「第四銀行」と「北越銀行」は経営基盤を強化するため、来年春をめどに持ち株会社を設立して経営統合する方向で、最終的な調整に入りました。
関係者によりますと、新潟市に本店を置く「第四銀行」と、新潟県長岡市に本店を置く「北越銀行」は、来年春をめどに共同で持ち株会社を設立し、経営統合する方向で最終的な調整に入りました。
グループ全体の総資産は、「第四銀行」が新潟県内のトップ、「北越銀行」は県内2位でライバル関係にあります。統合が実現しますと、合わせて8兆円余りに上ります。
統合の背景には地域の人口の減少に加え、日銀が続けるマイナス金利政策による収益の悪化など、経営環境の厳しさがあります。この厳しい環境を乗り切るには、ライバルどうしであっても経営規模を拡大し効率化を図ることで、収益力を高める必要があると判断したものと見られます。
一方、2つの銀行の貸し出しを単純に合計すると、新潟県内で占めるシェアは、およそ50%に達するため、経営統合の実現には競争を重視する公正取引委員会の判断もカギを握ることになりそうです。
-- NHK NEWS WEB