新型コロナウイルスの感染対策で厳しい外出制限を続けている中国上海市の当局は、感染を抑え込んだとして、6月1日からおよそ9割にあたる住民の外出を認める方針を発表しました。
外出制限が本格的に始まってから2か月がすぎる中、制限を事実上解除して市民生活を正常化していく方針です。
中国の上海では、新型コロナウイルスの感染拡大で1日の感染者数が一時、2万人を超えていましたが、このところ減少傾向が続き、29日は60人余りとなりました。
こうした中、上海市当局は30日に「感染を効果的に抑え込んだ」として現地時間の1日午前0時から、直近に感染者が確認されている一部の地区を除いて住民の外出を認めるとする方針を発表しました。
上海では一定期間感染者が確認されず、当局が外出制限を緩和するとした地区の住民は全市民のおよそ9割にあたる2200万人余りにのぼっています。
当局は、こうした地区の住民の外出を認めるとしているほか、地下鉄や路線バスを一部を除き全線で運行を再開させ、タクシーなどの営業も認めるとしています。
当局は1日から企業の生産活動も全面的に再開させていくと発表していて、ことし3月28日に外出制限が本格的に始まってから2か月がすぎる中、制限を事実上解除し市民生活を正常化していく方針です。
-- NHK NEWS WEB