北海道泊村にある北海道電力 泊原子力発電所について周辺住民などが「津波や地震に対する安全性が不十分だ」と主張して原発を廃炉にすることなどを求めている裁判で、札幌地方裁判所が31日に判決を言い渡します。
北海道電力・泊原発1号機から3号機について周辺地域の住民など1200人余りは「安全性が不十分だ」と主張して運転を禁止し、廃炉にすることなどを求める訴えを起こしています。
10年余りにわたる審理では原発の周辺や敷地内に活断層があるかどうかや、津波対策が十分にとられているかなどが争点となりました。
原告側が「大地震を引き起こす活断層が存在するのにその揺れを想定しておらず、津波も今の防潮堤では防げない」と主張したのに対し電力会社側は活断層の存在を否定するなどしたうえ、津波についても「安全性は確保されている」と主張していました。
この裁判の判決が31日午後3時に札幌地方裁判所で言い渡されます。
泊原発は定期検査のため平成24年に3号機が発電を止めて以降、10年にわたり、3基とも運転を停止しています。
原子力規制委員会による審査は長期化していて再稼働のめどは立っていません。
こうした中で泊原発の安全性について裁判所がどのように判断するのか注目されます。
-- NHK NEWS WEB